ヒョウモントカゲモドキはヤモリの仲間であり、爬虫類愛好家の中でも人気で種類も豊富です。

その魅力のひとつにはモルフに多様性があり自家繁殖させる楽しさがあります。

今回はその中でもヒョウモントカゲの特徴的な「瞼をもった眼」のモルフである「エクリプス」について遺伝のメカニズムと共に考えてみたいと思います。

ヒョウモントカゲモドキの遺伝によるモルフの種類

ヒョウモントカゲモドキは、選別配合や突然変異等によって個体の色、柄、体の大きさ、眼に特徴が表れます。

そして遺伝によって何代も世代を超えて表れ、明らかに判る同じ特徴(形質)を表現系として捉えたものがモルフと呼ばれます。

眼は個体の色や柄ほどはモルフの種類は多くはありませんが、それでも「ノーマル」、「アルビノ」、「スネークアイ」、「ソリッドブラックアイ」、「ソリッドレッドアイ」の5種類があると確認されています。

ヒョウモントカゲモドキの眼のモルフとエクリプス

ノーマル」は瞳孔が黒く猫の様な縦長な形であり、瞳孔の周りが白く縁取りされた様になっています。

その周りにある虹彩は金色とグレー系の色彩をしています。

アルビノ」は瞳孔が赤く、虹彩がシャンパンゴールドをしているのが特徴です。

スネークアイ」は、その名の通り「蛇の目」に似ている為、そう呼ばれています。

瞳の部分が目立つのが特徴で瞳は黒、或いは黒に近い赤~透き通った赤になります。

ソリッドブラックアイ」は瞳孔、虹彩ともに黒い色をしているので、目全体が黒っぽく見える事が特徴です。

ソリッドレッドアイ」は、瞳孔と虹彩が赤く、目全体は鮮やかな赤色をしている事が特徴となります。

中には透き通った赤をしている個体もあり宝石のルビーに因んでルビーアイと呼ばれており希少価値の高い種類となります。

この5種類の中で「スネークアイ」、「ソリッドブラックアイ」、「ソリッドレッドアイ」における劣性遺伝のものが「エクリプス」と呼ばれています。

ヒョウモントカゲモドキ エクリプス 遺伝

エクリプス

エクリプス」自体は「日食」の意味であり、遺伝又は突然変異によって日食の様に虹彩が瞳孔と同系色に変化したものを「エクリプスアイ(単にエクリプス)」と呼んでいます。

日食に皆既日食と部分日食がありますが、皆既日食の様に瞳全体が瞳孔と同系色のものを「ソリッドアイ(またはフルアイ)」、部分日食の様に瞳の前半分が瞳孔と同系色のものを「スネークアイ(またはハーフアイ)」と呼びます。

但し、エクリプスは劣性遺伝なので、同じ「スネークアイ」や「ソリッドアイ」でも不完全優性遺伝のマックスノーや突然変異のブリザードとは異なるものとして区別されています。

エクリプスの劣性遺伝のしくみ

メンデルの法則の1つである優性の法則では、親の形質で「表れやすい形質」=「優性」と「表れにくい形質」=「劣性」がある場合、異なる遺伝子が1個体に共存したとき優性の形質が表現型として表れると定義されています。

という事は優性の場合は親のどちらかに因子を受け継げば遺伝しますが、劣性の場合は両親から受け継いだ因子が2つ揃わないと遺伝しません。

ヒョウモントカゲモドキの瞳の場合に当てはめて単純に考えるとします。

例えば、同じ「エクリプス」のフルアイ同士の親の場合でもハーフアイの因子も持っている場合も考えられるので(親の代では単に表れなかっただけ)、フルアイ(フルアイの因子が2つ揃った場合)になったりハーフアイ(ハーフアイの因子が2つ揃った場合)になったりします。

両親が「エクリプス」の場合は、両者とも劣性遺伝の因子を持っているため劣性因子が2つ揃いやすく劣性遺伝(表れにくい形質が表れる)し易いと言われています。

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まとめ

ヒョウモントカゲモドキの遺伝には様々な種類や因子が存在しており、「エクリプス」の様な劣性遺伝は、そのメカニズムを簡単に紐解くことは出来ません。ただ、そのメカニズムを考える事は自家繁殖させる上での楽しみの一つである事は間違いありません。

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