腸閉塞とは、腸の中で食べ物や便が詰まってしまって、排泄できなくなる症状のことです。
先天的に腸に不具合があったり、後天的な原因で腸の一部が細くなり、そこに過度の食べ物や便が詰まると、腸閉塞になってしまいます。
今回は、ヒョウモントカゲモドキの腸閉塞について調べてみました。
ヒョウモントカゲモドキの腸閉塞、その原因や症状
ヒョウモントカゲモドキの症状としては、餌を吐き戻したり、便秘気味になったりし、拒食します。
体(特に消化器官の辺り)が不自然に膨れ上がります。
人の場合、刺しこむような鋭い疝痛を伴った腹痛に襲われ、のたうち回って苦しむのですが、症状を明らかに顔に出すことができないヒョウモントカゲモドキでも、苦しみは同じでしょう。
誤飲
誤って異物を食べてしまう事が、原因としては一番多いです。
大人の個体なら、少しの誤飲をしても糞に混じって排泄される場合もありますが、幼体の場合は要注意です。置き餌のコオロギなどを食べる際、一緒に床材(特に粒子の細かいサンド系が多いです)まで飲み込んで、腸閉塞になったという話もよく聞きます。
腸の砂詰まりが進むと、ヒョウモントカゲモドキは拒食します。
腸がぱんぱんに腫れ上がり、その影響で体も膨れてしまうので、一見、元気そうに見えるかもしれません。
ですが、糞が出ない、または出ても糞の中に床材が混じっており量が少ない、食欲がない、などの症状があれば、すぐに専門医に連れて行きましょう。
レントゲンで消化器官を撮ってもらう→外科手術する、など専門医の診断を仰ぎましょう。
ただ、ヒョウモントカゲモドキの外科手術は成功率が低いです。
誤飲を防ぐには、掃除し易く、すぐに取り換えのきく厚手のキッチンペーパーを床材として使用するのが良いでしょう。
糞の状態も分かり易いですし、飼育ケージをいつも清潔にしておけます。
カルシウムサンドという床材の選択もありますが、消化能力の弱い幼体のヒョウモントカゲモドキには、キッチンペーパーがお勧めです。
しかし、飼育下で環境を整えてあげても、元のペットショップの床材が砂なら、砂を既に誤飲している可能性はあります。
便秘
一時期の便秘を見過ごしたことから、最終的に腸閉塞まで症状が進むこともあります。
ヒョウモントカゲモドキは、低温になると体力や消化能力が低下し、便秘になります。
消化能力が落ちたそのままの状態で、多くの餌を与え続けると、消化不良を起こし、それが進むと腸閉塞になります。
それを予防するには、飼育温度を25~30℃に保ち、パネルヒーターを使って、ヒョウモントカゲモドキがお腹を温められるようにしてください。
また、水分不足による便秘も多いです。
飼育環境下におけるヒョウモントカゲモドキの水分摂取は、野生と比べて不足しがちです。
便秘に陥る前に、水分を多く摂らせましょう。
その他の原因
腸の腫瘍や内部寄生虫が腸閉塞の原因となることがあります。
また、冷凍餌を完全に解凍しないまま(中が冷たい状態で)与えると、ヒョウモントカゲモドキのお腹が冷えて消化不良になる可能性も考えられます。
消化に悪いコオロギの後ろ足、羽根などは予め除去してから与えるなど、食餌に気をつけてあげましょう。
まとめ
飼育環境下でのヒョウモントカゲモドキの腸閉塞は、予防することが可能です。
できるだけストレスを与えない、日頃から温度管理を徹底する、などを心がけて世話をしてあげましょう。