どちらか片方だけなら回復の見込みはありますが、どちらも発症してしまうとなると事情が違ってきます。
そうなってくると苦しいのは人間と変わりありません。片方ずつでも両方でも大体の原因は共通しています。
一つ一つチェックしていきましょう。
下痢と嘔吐の原因チェック
飼育容器内の温度は25~33度を維持していますか?
急激に温度が変化することはありませんか?
水苔などのウェットポイントには湿り気が足りていますか?
触れたり構ったりする回数が多すぎてはいませんか?
他にもストレスを与え得る行動はしていないでしょうか?
期限を過ぎた餌を与えてはいませんか?
また、餌が冷凍コオロギなのであればきちんと解凍されていますか?
小型のミールワームを与えてはいませんか?
食べすぎている様子はありませんか?
適切な温度に保たれていないと体調を崩してしまいます。
下痢と嘔吐以外の体調変化も出てくるので低すぎても高すぎてもいけないのです。
回復させるために温浴はさせていないでしょうか?
どちらか片方だけだったら期待できますが、両方とも発症している時に温浴させると体力消耗に拍車がかかってしまいます。
湿り気が足りないのも体調不良の原因の一つです。
乾いていると脱水症状にもつながりますので、こちらも適切な状態を維持しましょう。
高頻度に手でいじくりまわしたり、構いすぎたりしているとストレスを溜めてしまい、症状に現れます。
噛みつく、あるいは噛みつこうとしてきたら、その個体はよほど怒っているか怯えているかのどちらかです。
もし噛みつかれたら持ちあげたりぶら下げたり引っ張ったりしないでグッと我慢して下さい。
そうすると自ら離れてくれます。
こちらが慌てたり抵抗したりすると彼らも意地になって余計に強く噛みついてきます。
飼育容器内の地面にそっとおろして、我慢して待ちましょう。
それからしばらくは無闇に触れないで、環境管理をするだけにしておき、そっと様子を見ましょう。
期限を通り越した餌が痛んでくることは当然です。
数多く残ってもったいないと与えているなら止めて破棄しましょう。
もったいないのは確かですが、体調不良から亡くなってしまうよりはコストが嵩む方が何万倍もマシです。
冷凍コオロギが十分に解凍されていないと、胃腸内から体を冷やして消化不良を起こします。
小型のミールワームも消化が悪いので適していません。
もしくは単純に好きではないから、まずいから戻すということもあります。
稀に過食して戻す個体もいます。
与える餌や量を変えるなど工夫をしてみて下さい。
ただ、数日おきに与えてみましょう。
数日開けるのは、負担をかけている胃腸を休ませる目的があります。
発症した後は水分不足が心配なので、口元に水滴をつけるなどして普段より気をつけてあげて下さい。
これらの他にも原因に心当たりがあれば改善していきましょう。
どうしても治まらない、やせ細ってきたとなれば体内臓器の異常、または細菌か寄生虫の感染が疑われます。
爬虫類も扱っている動物病院で診察を受けさせましょう。
まとめ
ヒョウモントカゲモドキだけに言えることではありませんが、彼らは寡黙な生き物です。
鳴き声をあげるのも滅多にありません。
普段の管理を怠らずに様子をよくチェックしておきましょう。
ただ、発症してからは下手に触れないでおきましょう。
大丈夫かなという心配から持ちあげて体のあちこちをチェックするのは良いのですが、できれば短時間か低頻度で終わらせた方が心身共に負担ならずに済みます。
普段から動物病院で定期的に検査を受けさせるのも予防方法の一つです。
元気に長生きさせましょう。