時にヒョウモントカゲモドキは無精卵を産むことがあります。
経験を積めばなんとなく見分けがついてきますが、初見では判別しにくいものです。
環境などによって卵の状況と見た目が変わることもあるので慎重な観察が必要になってきます。
無精卵になりやすいのはこんな時
産卵するに十分な成長をしていなかった場合と、個体にとって初めての産卵だった場合と、高齢だった場合に無精卵を産む確率が高くなります。
これは個体の状況が悪いのではなく、極々正常な自然現象です。
まだ若い個体であれば完璧な産卵には適さないので十分に成長するまで待ちましょう。
産卵経験が豊富な高齢の個体だと習慣のようなものになっており、共寝しなくても産卵して無精卵になります。
共寝しても無精卵の場合は人間で言う閉経と同様な現象と言えるでしょう。
産卵が初めての個体は発情が十分でなかったことが考えられます。
通常では共寝の時にオスに首や背中などを甘噛みされることによって発情して卵の成育に十分な準備ができますが、そういった経験が不十分であったために無精卵の確率が高まるのです。
次からは期待できるので安心してください。
原因は特定できませんが、若くて単独で飼育している個体でも稀に産卵します。
こちらは相手がいないので完全に無精卵です。
こんな卵が無精卵
色、形、大きさで判断できる場合が多いです。
日にちが経過しても他の卵と見比べて白っぽい、黄色っぽい。
凹んでいるなどいびつな形をしている、または非常に柔らかい。
他の卵と比べて小さい…
このように見えるものは、ほぼ無精卵です。
しかし、歪んだ形の卵でも有精卵で正常に回復することがありますし、反対に正常そうに見えた卵が無精卵だったという例や、有精卵であっても何らかの理由で亡くなっている例もあります。
日数経過でわかってきますが、それよりも前に判断するには光を当てて観察するキャンドリングという方法があります。
産卵されてから数時間で卵の上下が決定されるので、卵にカラーペンで印をつけておいた方が安心です。
温度変化などのことを考えると持ち上げるのはあまりよろしくないので、そのままで観察します。
強い光を上から照らして透かします。
使うライトは熱を発しないタイプのものが良いです。
照らす時は殻に直接当たらないようにしましょう。
赤っぽければ有精卵、黄色っぽければ無精卵である可能性があります。
数日後に再び観察してみて筋のような血管や影のような胚が見えれば確実に有精卵です。
何も変化が無ければ無精卵か、残念ですが亡くなった卵になります。
置いた状態でわからなかった場合は上下を変えないように、揺らさないように慎重丁寧に持ち上げて光に透かして見ましょう。
まとめ
産卵直後に見分けがつかなければ数日~10日後から観察してみましょう。
卵は共寝から約10日で体内に作られ、2週間~2ヶ月後に産み出されます。
そこから短くて約40日、長くて約60日で孵化します。
それ以上経っても孵化しない卵は残念ながら亡くなっているか無精卵だったのでしょう。
人間もヒョウモントカゲモドキも経験が必要です。
気を落とさずに前へ進みましょう。