ヒョウモントカゲモドキは昆虫を主とする肉食性で、餌にはジャイアントミールワームやピンクマウスなどがありますが、最も適しているのがコオロギです。
栄養補給の点で少し手助けが必要ですが、これで十分と言えます。
コオロギと言っても、生きているもの、冷凍されたもの、そして乾燥コオロギという種類があります。さて、食いつきは?
乾燥コオロギと他の餌の比較
結論から言いますと、あまり食いつきはよろしくありません。
何のためらいも無く口にしてくれる個体がいるのも確かですが、やはり生きているコオロギが一番食べてくれます。
栄養面から見ても生きているコオロギが一番良く、冷凍、乾燥と順に落ちて行きます。
加工と時間経過で栄養が欠落していくものと思われます。
食いつきも同じ順番で下がっていきます。
冷凍と乾燥のコオロギは成長しきった個体ならまだ大丈夫ですが、幼体に適しているとは言えません。
また、餌用のコオロギには黒いフタホシコオロギと明るい褐色のイエコオロギの二種類があります。
どちらを与えても良いのですが、フタホシコオロギの方が消化の良さでやや勝っています。
ジャイアントミールワームやピンクマウスは栄養満点なのは確かですが、それ故に脂肪過多になってしまう恐れがあります。
ヒョウモントカゲモドキは脂肪が多少ついている方が良いのですが、与えすぎては却って体の負担になってしまいます。
病み上がりの個体、痩せた個体、産卵後の個体の体調回復に効果があるので、その時に与えると良いでしょう。
小型のミールワームは消化されずに排泄されてしまうことが多いので適しているとは言えません。
乾燥コオロギの与え方
生きているコオロギを世話する手間が省けて、冷凍コオロギよりも長持ちする点では費用削減には役立ちますが、水かぬるま湯で戻してから与えるという手間があります。
一発で食べてもらえれば良いのですが、生きているコオロギを与えられていた個体では簡単にはいかないことが多いです。
どのコオロギでもそうですが、栄養の偏りを防ぐためにビタミン剤やカルシウム剤などの粉末をまぶして与えましょう。
与え方が決まっているなら変えずにその方法で、まだ決まっていないなら割り箸か竹製のピンセットを使って一匹一匹与えると良いでしょう。
食いつきが悪い個体で、今までは生きているコオロギ、または冷凍コオロギを与えていたのなら、その頭を潰すか、丸ごとすり潰すかして体液、あるいは粉末を乾燥コオロギにまぶして下さい。
食いつくようであれば、まぶす量を徐々に減らすと良いでしょう。
何をしても前の餌しか食いつかないのであれば無理に変更せずに、今までの餌を与えましょう。
入手したての個体であれば元の飼育施設でどの餌を与えていたかを尋ねてみましょう。
まとめ
乾燥コオロギをためらいなく食べる個体、徐々に食べる個体、まったく見向きもしない個体…そのヒョウモントカゲモドキの性格や嗜好によって反応が様々です。
同じ食材であっても状態によって好き嫌いがあるのはどの動物も同じですね。
食べるか食べないか、結果の大半は個体の性格にかかっています。
根気良く様子を見て、慣れさせるか諦めるかを考えましょう。